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陳情03-36 オンライン授業の出席扱いを求めることについての陳情

受理年月日 令和3年11月12日 受理番号 陳情03-36
委員会付託日 令和3年11月25日 付託委員会 区民文教委員会
委員会審査日 令和3年12月14日
議決年月日 令和3年12月20日 議決結果 趣旨採択
全員賛成
陳情03-36
  オンライン授業の出席扱いを求めることについての陳情

陳情3−36(写)
         オンライン授業の出席扱いを求めることについての陳情
[陳情の趣旨]
新型コロナウイルスの感染を恐れて、小中学校に登校できず自宅からオンラインで授業に参加した児童・生徒を、「出席停止」扱いではなく「出席」扱いにしてください。
[陳情の理由]
まずはじめに、台東区内の小中学校でのオンライン授業を推進してくださっております関係各位に、心よりお礼申し上げます。当会代表の子どもが通う小学校でも、オンライン授業が進み、自宅にいながら先生やクラスメイトと繋がることができました。また感染が落ち着いている現在、少しずつ登校を再開しているのですが長期間登校を控えていたにも関わらず、オンライン授業での繋がりがあったおかげで、スムーズにクラスに溶けこむことができました。これもオンライン授業を推進してくださった関係各位のご尽力のおかげかと感謝しております。
一方、感染者数は減少したものの、台東区内でも未だに児童生徒の感染は起こっています。通学している小中学校から感染者が出たため、自分も感染するのではないかと不安に思い、登校を控える児童生徒も少なくないと聞きます。感染が広まりやすい冬、そして受験の季節がやってきます。とりわけ内申のある中学生は、いくら感染が不安であっても、なかなか欠席することができません。給食時にマスクを外すのが怖くて、わずか数口しか食べられないという中学校の生徒が、台東区内にも実際にいるのです。これから感染者数が増加した場合、登校を不安に思う児童生徒も、再び増加するのではないでしょうか。そこで当会は、オンライン授業の整備が整いつつある今だからこそ、オンライン授業を「出席扱い」にするという、児童生徒の心に寄り添った対応を区に求めます。
ところで文部科学省は、「不登校児童生徒が自宅においてICT等を活用した学習活動を行った場合の指導要録上の出欠の取扱いについて」という文書で、以下のように通達しております。
「義務教育段階における不登校児童生徒が自宅においてICT等を活用した学習活動を行うとき,当該児童生徒が在籍する学校の長は,下記の要件を満たすとともに,その学習活動が,当該児童生徒が現在において登校を希望しているか否かにかかわらず,自ら登校を希望した際に,円滑な学校復帰が可能となるような学習活動であり,かつ,当該児童生徒の自立を助けるうえで有効・適切であると判断する場合に,指導要録上出席扱いとすること及びその成果を評価に反映することができる。」
しかしここでは、感染不安により登校を控えるケースについては除外されており、このような児童生徒は現状では「出席停止」扱いとされているのです。不登校児童生徒も、感染不安により登校を控える児童生徒も、同様にオンライン授業を受けているにも関わらず、どうして区別されてしまうのでしょうか。画面の向こうにいる子どもたちが、一生懸命に授業を受けている姿を想像してみてください。そこに不登校だから、感染不安だからと区別する意味は、本当にあるのでしょうか。
たしかに「出席停止」扱いでも、不利益を被らないという意見もあるでしょう。ただそれならばオンライン授業を受けた場合には、不登校児童生徒であっても、一律で「出席停止」扱いにするという選択肢もあったはずです。けれども現状そうなっていないのは、不登校児童生徒の頑張りを認めたい、応援したいという文部科学省の気持ちの表れだと推察します。
すでに足立区・港区・江戸川区では、あまり感染が収まっていなかった本年2学期のはじめ頃から、感染不安により登校を控える児童生徒に対しても、オンライン授業を受ければ「出席」扱いにするということを実践しています。当会代表が電話にて問い合わせをしたところ、「ICT環境が整った」、「児童生徒の頑張りを認めたい」という理由から、踏み切ったのだと話してくださいました。
昨年8月に当会は、「新型コロナウイルス感染への不安により登校できない家庭のための相談機関設立を求めることについての陳情」(陳情2−19)を台東区議会に提出し、その後、令和2年第3回定例会にて「趣旨採択」をしていただきました。その結果、適応指導教室あしたば学級にて、感染不安により登校を控える児童生徒も、不登校児童生徒と区別することなく受け入れてくださったこと、心より感謝しております。
そこで更にもう一歩、オンライン授業を受ければ「出席」扱いとすることに関しましても、感染不安により登校を控える児童生徒と不登校児童生徒を区別しないようお願い申しあげます。児童生徒本人、また彼ら彼女らのために授業を繋いでくださっている先生方の頑張りを認めていただけないでしょうか。いずれの児童生徒も、勉強を頑張りたいという気持ちは同じであるはずです。
またオンライン授業での「出席」扱いが広く認められることになれば、将来別の感染症が流行した場合、地震等の災害が起こった場合、怪我や病気により入院した場合にも活用できるなど、児童生徒を様々なケースから守ることにも繋がります。オンライン授業の可能性、そして未来ある子どもたちの姿を温かく見守っていただけることを信じて、陳情を提出させていただきます。
  令和3年11月12日
台東区議会議長
    水 島 道 徳 殿