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陳情02-19 新型コロナウイルス感染への不安により登校できない家庭のための相談機関設立を求めることについての陳情

受理年月日 令和2年8月28日 受理番号 陳情02-19
委員会付託日 令和2年9月11日 付託委員会 区民文教委員会
委員会審査日 令和2年10月2日
議決年月日 令和2年10月27日 議決結果 趣旨採択
全員賛成
陳情02-19
  新型コロナウイルス感染への不安により登校できない家庭のための相談機関設立を求めることについての陳情

陳情2−19(写)
   新型コロナウイルス感染への不安により登校できない家庭のための相談機関設立を求めることについての陳情
[陳情の趣旨]
 新型コロナウイルスの感染を恐れ、小中学校への登校に不安を感じている児童生徒や保護者達を救援する相談機関を設置してください。
[陳情の理由]
 今なお新型コロナウイルス感染症の拡大は収束の兆しを見せず、台東区でも8月23日現在、その患者数は累計431名となっています。また高齢者のみならず若年層の感染も懸念されています。このような状況の中、台東区内の小中学校に通う児童生徒およびその家庭にも、登校に対する不安が広まっています。実際に区の教育委員会による調査によると、感染する不安のために欠席した小学生児童は、7月28日には100名、同29日には103名にのぼりました。
 このような状況のもと当会は8月6日から12日の期間に、台東区内の学校に通う児童生徒を持つ保護者を対象としたアンケートを、インターネット上で実施しました。大変短い期間にも関わらず、合計66名の回答が得られ、登校を不安に思っている家庭は決して少なくないことが明らかになりました。
 とりわけ免疫疾患や喘息などの持病を抱えている児童生徒、また家族に持病を持つ方や高齢者のいる家庭では事態は深刻です。教室内に30人から40人ほどの児童生徒が集まり、授業をし給食を食べる。本当なら楽しい時間のはずですが、密になるのを避けなければならない今の状況下では、学校生活に不安を感じてしまう児童生徒もいるのです。当会代表者の子供も持病があり、新型コロナウイルス感染症による重症化リスクも高く、今現在も区立小学校への登校ができていません。
 私たち保護者には、「自主欠席」をさせるか、あるいは「不安を抱えながらの登校」をさせるかしか選択肢がありません。登校させるか休ませるか、毎日直前まで悩んでいる保護者の声が複数当会に届いています。区内小中学校での感染も頻繁に耳にするようになりましたが、それでも現段階では自主欠席を選ぶ児童生徒に対する学びの保障はほとんどなく、多くの保護者が不安ながらも我が子を送り出すしかないのです。
 陳情趣旨の相談機関とは、「自主欠席」している児童生徒や、登校はしているものの不安な気持ちを抱え続ける児童生徒が、不安な気持ちを相談したり、家庭学習では補いきれない部分のサポートをしてくれる場所のことです。生活指導相談学級(あしたば学級)のような機関を、登校不安な児童生徒のためにも作って頂きたいのです。希望する声が多ければ、いずれは共働きなどで自宅学習が不安な児童生徒の居場所になることも理想です。自主欠席を選択する児童生徒を、学校と相談機関の双方で支えていくイメージです。電話相談や少人数での来所相談などを考えています。
 小中学校の先生方は、通常の業務に加えて、感染予防指導や消毒作業の業務もございます。今後さらに感染が拡大し、自主欠席を選択する家庭が増えれば、学校だけでの対策は困難となるでしょう。行政が登校不安な児童生徒を把握して、家庭学習支援などを分担すれば、現場の先生方の負担も減少することになると考えます。私たちには行政の助けが必要です。不安を抱える区民の心の支えになるような、温かい場所を作ってください。
 要望は以上ですが、当会の名称に含まれる「登校選択制」について書かせていただきます。これは家庭の判断により、登校か自宅学習(オンライン授業など)かを選べる制度です。
 本人や家族に持病があり、オンライン授業を心待ちにしている家庭がある一方で、従来通りの登校を望む家庭、共働きなどの理由で一斉休校は困る家庭も多数あります。
 「登校選択制」は、このような家庭の双方に配慮した制度といえるでしょう。一部の家庭が自宅学習に移行して、分散登校が実施されれば密が減り、登校を選ぶ児童生徒や先生方の感染リスクも減少する可能性も見込まれます。寝屋川市など既に実施されている自治体もあり、これから必要になっていく制度だと考えています。今回の陳情趣旨ではありませんが「登校選択制」という制度も、頭の片隅に置いて頂けたら幸いです。以上、よろしくお願い申し上げます。以上
  令和2年8月28日
台東区議会議長
    石 塚   猛 殿