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陳情01-36 谷中地区地区計画についての陳情

受理年月日 令和元年11月14日 受理番号 陳情01-36
委員会付託日 令和元年11月26日 付託委員会 交通対策・地区整備特別委員会
委員会審査日 令和元年12月9日
議決年月日 令和2年6月25日 議決結果 取り下げ許可
全員賛成
陳情01-36
  谷中地区地区計画についての陳情

陳情元−36(写)
              谷中地区地区計画についての陳情
 台東区内の谷中地区にかかっている、東京都市計画道路・幹線街路補助線街路・第92号線について、東京都と特別区ではすでに廃止の方針が決定されています。これにともない、谷中地区に対して台東区から、新たな都市計画の方針として「谷中地区地区計画」の素案や原案が提案されてきております。
 都市計画道路が廃止されたのち、無秩序な開発にさらされないよう、谷中らしいまちづくりをめざしたルールを設けるべく新たな都市計画をかけていくことについては、たいへん重要なことであり歓迎すべきことであると受け取っております。しかしながら提案されてきた地区計画の案については、まだ地域住民に十分周知され、理解されているとは言い難い状態です。有志の会は素案の段階において、計画案についての地域住民アンケートを実施し、324名の回答を得ましたが、そのうちの87.7%が「台東区の説明は充分ではない」、74.28%が「素案の内容がわからない」としています。よりいっそう区からの説明や区民との意見交換の場を設け、住民の疑問にもしっかりと回答することで、地区計画案の内容とそれがもたらす影響についての周知を、地域に徹底させる必要があります。そしてこの絶好とも言える機会にこそ、谷中の将来像を住民とともに描いていく必要があります。
 他方、計画案の内容をそれぞれ検討した住民たちからは、谷中の価値あるまち並みが本当に保全されるのか、地域住民の生活への影響はないのか、安全面において地域住民が望むものと一致しているのか、などについて、不安に感じているとの声が出ています。たとえば、区による素案の説明会資料の表紙には「空の広い谷中のまちを守りましょう」とありましたが、谷中在住の建築家たちによるシミュレーションでは、空の広さについて実際には現行よりむしろ狭くなることが示されました。この文言は、原案の説明会資料に至っては削除されております。
 道路拡幅の計画が先に立ちすぎて、世界的にも愛されている谷中の路地文化を破壊するのではないか、という懸念も根強くあります。安全面に関しても、実際に居住をしている地域住民たちは、長い年月がかかる道路拡幅計画より、谷中の地域特性に合わせた防災態勢の構築こそを希望しております。さらには台東区都市計画審議会においても、素案の内容についてはさまざまな疑義が学識経験者の委員より発せられたと聞いています。計画案におけるこうした疑念は、いまだ払拭されているとは言えない状況にあります。
 谷中の住民は、愛されるまち並みを守りつつ、よりよいものにしていき、自分のまちは自分で守るという防災意織の機運も高めたいと考えています。台東区におかれましては、この機会に広く谷中地域住民の声を聞き、今後ともさらに深く議論を重ねて、地域住民が望むまちづくりの後押しをしていただけるようお願いいたします。
【陳情主旨】
 現在台東区より提案されている「谷中地区地区計画」については、まだ地域住民に十分周知され、理解されているとは言い難い状態です。もっと住民と広く深く対話を重ね、様々な専門家の英知を取り入れ、谷中の将来像が広く共有された上での地区計画決定がなされることを切に希望いたします。
  令和元年11月14日
台東区議会議長
    石 塚   猛 殿