受理年月日 | 平成27年5月18日 | 受理番号 | 陳情27-3 |
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委員会付託日 | 平成27年6月2日 | 付託委員会 | 産業建設委員会 |
委員会審査日 | 平成27年6月17日 | ||
議決年月日 | 平成27年6月25日 | 議決結果 | 不採択 全員賛成 |
陳情27-3 国際的に通用する台東区特産陶芸品についての陳情 陳情27−3(写) 国際的に通用する台東区特産陶芸品についての陳情 台東区には、黙っていても外国人が押し寄せる観光スポットがあります。そう、浅草寺です。正確には浅草寺の仲見世通りです。 この存在が持つ潜在的な価値は非常に大きいと考えます。 なぜならば、浅草寺の仲見世通りで「世界に通用する、本当に価値のあるモノを売る事が出来たなら」、それを買った諸国の人々によって、国際的に宣伝がされていくからです。 この宣伝に、立ち上げの初期費用と、後々の時間をかける必要はあるでしょうが、莫大な維持費を必要としません。品質こそが維持費であり、それは口コミで市場評価となり、お土産として国際規模で広がっていくのです。そういう事が可能な時代になったのです。 これは「お土産」としての立場を取りつつも、品質的には国際的な一級品と比肩出来るものであり、なおかつ「純然たる日本製の秀逸品」であり、「台東区産」でなければ意味がありません。 そこらの土産物屋のクッキーや、湯呑茶碗と同じでは無価値なのです。 ●私が提案するのは「陶器」です。焼き物であり、「磁器」でもなく、敢えて「陶器」。 日本を連想させるのに釉薬のかかった陶器は、外国人の目からは入りやすい視点だと思いますし、浅草寺という寺院の足元で和を連想させる物としては良い商材だと考えます。 また「壊れ物」というのがよく、生産した数から、確実に消えゆく宿命にあります。1期、2期と限定生産等の売り方によっては付加価値を与え易く、特産品の価値を引き上げるのに一役買ってくれます。 「陶器」に絞るのは、西洋の老舗、マイセン等が磁器を主力とし、それらと比較され易くなる為、これらとは一線を画して、日本独特の美観で打って出たい為です。 ●購買層を3つに分けて、対象別に商材を生産する。 あくまでもお土産などで持ち帰り、国際的に「台東区特産品」を喧伝していただかない事には趣旨を全うできません。 しかし「品質」はマイセン並に維持する必要もあります。 そこで購買層の対象を3つに大別し、製造法も大きく異なるものとして手法を開発するものとします。何も全てをフリーハンドで生み出す必要はないのです。 ◎Cランク 大衆お土産用です。小さい物ならフリーハンドでの量産もアリとしつつも、中型や造形がある程度複雑なものは型枠をとって合わせ、合わせ面を調整する工程を基本とします。 価格的に一般庶民で手が届く範囲でのものとし、大物は避け、一般家庭でも邪魔にならない大きさのものに留めます。 ◎Bランク 高額商材です。大きめの花瓶なども含め、値段も一般家庭では、かなり背伸びしなければならない程度に設定します。 特産品開発段階でレギュラーメニューを構築する際には、量産メニューは型枠から興して接合、仕上げていく工芸的要素を重視するものとします。 ◎Aランク 大きさ問わず、全てフリーハンドによる造形、釉薬も専用とし、製造に時間を設定しない、限定生産物です。 価格設定は富裕層で、桁外れに高額です。 基本的に一度の生産期が終了したが最後、そのデザインの作品は没となり、再生産はなくなるものとします。 ●「立ち上げ期はマイスター数十人体制で。運営スタッフは別口」 量産体制をどこに敷くのかはともかく、台東区にも、立派な陶芸家が何人もいらっしゃいます。 また、この陶芸家の先生方も孤立無援というわけではありません。やはり師匠がおられ、仲間がいらっしゃり、横の繋がりというものがあります。 何しろ求める品質が品質です。1人2人が出した知恵や技術でどうにかなるものではありません。 言うなれば、名古屋から東の日本にいらっしゃる陶芸家の方々の、好奇心と叡智を結集して新しい技術を台東区で花咲かせようという話です。 Cランクについては、一度メニューが確立できれば、使い回しでしばらく量産できるものとし、かつまた美大生でも制作に携われるレベルにまとめたいものです。問題なのは型枠と、仕上げに必要なある程度の技量、釉薬の成分くらいで。 Bランクは、まず開発段階で技術確立し、それが成った後は、運営スタッフに技術を引き渡します。 開発に関わった先生達が、それぞれに技術を持ち帰って、独自に研鑽していただくのは良しとして、運営スタッフは、特産品の量産を繰り返し、繰り返し行うのです。 よって運営スタッフは自分の窯を持っている人材ではいけません。とても自分の窯の面倒を見ている時間が持てないからです。 Aランクに関しては、開発期に関わった先生方の工房で委託製造等をお願いするか、マイスタークラスの先生方にお集まりいただき、短期製造契約を結んで貰って顔を出していただき、製作して貰うしかないでしょう。時期が難しいですね。 ●「人を変えてのAランク製造」 Aランクは台東区特産品の華です。 限定生産後、開発・生産チームは解散し、契約も終了します。 作品のデザインは工房での特許預かりとし、封印します。生産しない事で価値が上がるのです。あとは時間が作品を壊し、希少価値を上げていきます。こういうものを、コレクターが好むのです。 後々、このデザインを開放してリメイクを世に出してもいいのですが、最初期の作品にシリアルか特別な印を打刻しておけば、それらは付加価値を持ち、特産品のレアアイテムとして輝きを放ちます。 しかしAランクは作り続けなければいけません。 毎年では色々と迷惑になってしまうので、数年おきぐらいでプロジェクトを組み、新しいデザインを興して、マイスター達による製造を行います。 これを繰り返す事で、台東区特産品の話題性も維持できます。 この時、人選は何名かを新しい方とし、技術に変化を加えるようにします。これにも話題性を持たせるようにすると良いでしょう。 ●「官営商店の販売は1店舗を選択し、委託販売とし、成功すれば他店舗にも」 区の税金で生み出した「台東区特産品」を、最初は優待1店舗のみに許諾して販売していただいた方がいいでしょう。 どの道、量産体制が整うまでに試行錯誤が必要であり、広告はメディアにお願いするとしても、喧伝が先に走ってしまい、供給が追いつかなかったらクレームが付きます。 供給ラインが細いと想像が付くわけですから、成功を祈願する側としては、商材を結集させておくのが得策です。少数で散らばられては、効果も散々になりかねません。 商う事になった店側としては、最大限広告を打ち、「台東区公認特産品」を前面に押し出して売り出したいでしょう。1ヶ所に商材が結集していた方が訴求力も強く、話題性にも優れます。 なお、商材の売上は、税金が元ですから税金に戻ります。この時、何%が取扱店に還元されるのかが、契約上での問題になるでしょう。 これで話題性を安定させる事ができ、供給にも目処が立てば、仲見世通り全体へ供給していけば良いと考えます。 データ回収協力店舗とでもして募集した後、立候補を募り、複数いれば抽選会。最初の取り扱い1店舗を決定します。いなければ役所の側から企画提案を持ちかける形で話を通しに行けば良いかと思います。 現在、世界三大陶磁器メーカーと言えば、マイセン、ロイヤルコペンハーゲン、ビレロイ&ボッホです。 さすがに初手から、これと比肩し得る品物を製造し、安定供給できるとは考えられませんが、東日本を代表できる名物の1つを達成目標として開発を行います。 可能であれば西日本側にも同じ趣旨で、どこかの自治体(理想を言えば清水寺等を持つ自治体)が旗揚げしていただき、数年に一度、Aランク商材で東西対決を催すと「祭り」にもなり、話題性にもなると思います。 東西で切磋琢磨しあう関係になれれば、開発にも良い影響が見込めます。 東京オリンピックまでに間に合わせる事ができれば、海外からのリピーターも見込めます。 台東区の財源として、ご一考願えないでしょうか。 何卒、宜しくお願い致します。 平成27年5月18日 台東区議会議長 太 田 雅 久 殿 |