受理年月日 | 平成22年3月31日 | 受理番号 | 陳情22-12 |
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委員会付託日 | 平成22年6月3日 | 付託委員会 | 文化・観光特別委員会 |
委員会審査日 | 平成22年12月7日 | ||
議決年月日 | 議決結果 | 審議未了 | |
陳情22-12 「浅草文化観光センター」改築計画設計変更を求めることについての陳情 陳情22−12(写) 「浅草文化観光センター」改築計画設計変更を求めることについての陳情 陳情の趣旨 台東区が現在、台東区雷門2丁目18番9号に改築工事を計画している「浅草文化観光センター」(以下同センター)は浅草寺の総門である雷門に近接する建物ですが、隈研吾氏設計による現行建築計画は地域の景観に対して調和を欠く恐れがあります。 雷門は浅草地域はいうまでもなく現在では東京全体を代表するランドマークであり、浅草寺の宗教的景観を構成する重要な要素となっております。浅草寺と浅草地域全体が歴史的に形成してきた固有の景観を維持・保全するための景観整備こそが台東区の観光振興を通じた活性化にとって必要な施策であると考えられます。雷門の直近位置に41.25メートル(通常13階相当)の高さを有する同センターを建設する現行案は雷門周辺の景観的価値を相対的に減少させ、浅草寺表参道である仲見世と近隣地域の眺望に悪影響を及ぼすものであり、同センターが地域内でアンバランスな存在感を主張する状態をもたらすと思われます。 したがいまして、同センターの現行建築計画を変更して、地元関係者が尊重してきた景観および街並みの維持保存に反しない計画への変更を求めます。 翻って鑑みますと、既に社会的に関心が寄せられつつある西浅草3丁目の「総合設計制度」適用による超高層マンション建設計画も浅草地域の景観保持の観点からは反対意見が寄せられております。「史都・台東区」を標榜する台東区にあっては上野地区と浅草地区それぞれが歴史的に形成してきた固有の文化的個性を保存すべく施策を講じるべきであることは論を俟ちません。浅草地域にあっては浅草寺を中心とした宗教的な地域の特性が周辺地域の街並みとともに歴史的・文化的特性の中核となってきており将来にわたってその荘厳性を維持することが地域の観光政策の基本であるべきであると考えます。区の景観政策はこうした浅草の文化・伝統を可能な限り保存する方向の中で総合的な視野に立って実施されることが望まれます。その意味で区の施設である同センターの建築が地域住民と関係者の共感を得ながら施工されることこそ台東区が歴史的景観を尊重し、史的遺産を未来の世代に引き継ぐ使命を区民と行政が一体化して行うための試金石であると申しても過言ではありません。雷門を起点とする浅草寺境内の宗教的聖域性に調和しない同センターの高さなどの空間的実感について、地域住民および関係者の要望を反映して現行案を縮小するように変更していただきたく存じます。 なお、本陳情は景観法に基づく東京都景観条例第1条の規定にある「街並み、歴史、文化等に配慮した都市づくり」の精神に合致したものであることを付言します。 以上 平成22年3月31日 台東区議会議長 鈴 木 茂 殿 |