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陳情05-7 原発ゼロと再稼働反対の意見書の提出を求めることについての陳情

受理年月日 令和5年5月23日 受理番号 陳情05-7
委員会付託日 令和5年6月5日 付託委員会 企画総務委員会
委員会審査日 令和5年6月26日
議決年月日 令和6年10月25日 議決結果 取り下げ許可
全員賛成
陳情05-7
  原発ゼロと再稼働反対の意見書の提出を求めることについての陳情

陳情5−7(写)
      原発ゼロと再稼働反対の意見書の提出を求めることについての陳情
1)事故から12年。事故を起こした原発の廃炉の見通しは立っておらず、使用済み核燃料等の取り出しすら終わっていません。福島県の発表だけでも2万7千人の県民が故郷に戻ることが出来ていません。戻った方も生活や仕事等の困難と苦労が続いています。未だに故郷に帰れない県民の賠償裁判も継続しています。
2)そのような時に岸田政権は、原子炉等規制法や原子力基本法など5つの法改定を束ねたGX脱炭素電源法案の成立を急いでいます。この法案は、「原発の依存度は低減する」・「新増設は想定していない」というこれまでの方針を転換し、原発の活用を「国の責務」と明記し、原発への回帰を鮮明にしたものです。
 また、原発の60年超え運転・新増設を認めるとしています。もともと、40年の稼働を想定して設計された原発を、それ以上の期間稼働させる危険性は明らかです。しかも、新しい原発の建設も視野に入れています。福島の事故を忘れたかのような対応と言わざるをえません。
 福島の事故後、政府は、同じ経産省の中にあった規制と推進の役割を分離し、原子力安全・保安院を原子力規制庁として環境省に移しました。それが今回の法案では、運転期間問題を経産省の所管法である電気事業法に変えようとしています。アクセルとブレーキを同一の省が担当するのは問題です。福島事故の教訓を忘れたものといえます。
3)政府は、原発の利用についていろいろな理由を挙げていますが、再生可能エネルギーの活用こそ必要です。21年度の電力使用量の再エネ比率は20%程度ですが、再エネには現在の電力使用量の7倍の潜在的な力があります。地産地消型での地域活性化に資する再エネこそ推進すべきです。
4)3月15日、ドイツで動いていた最後の原発が停止しました。ドイツでは、2002年に当時のシュレダー政権が21年までに原発を停止するとしていました。しかし、10年にメルケル首相が「脱原発の見直し」を表明、市民から反発を招きました。そこで起きたのが11年の福島原発事故です。事故を受けメルケル首相は、一転して「廃止」に舵をきりました。そして今回、ロシアのウクライナ侵略もあり「戦争を念頭に置いた防御は不可能だ」として、完全停止に至りました。
5)原発は、人類社会とは相容れないものです。先日亡くなられた坂本龍一さんは、「世界一の地震国で国民を危険にさらし、自分たちの首もしめるというのに、そこまで執着するのはなぜだろう」とメッセージを発しています。
6)ついては、国民が安心して暮らすことが出来、子育てが出来るよう、貴区議会において、全ての原発の停止及び再稼働取り止めのため、政府に意見書を提出していただくよう陳情します。
  令和5年5月23日
台東区議会議長
     森 喜美子 殿