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陳情03-23 福島第一原発汚染水の海洋投棄を中止するよう求めることについての陳情

受理年月日 令和3年5月21日 受理番号 陳情03-23
委員会付託日 令和3年6月2日 付託委員会 企画総務委員会
委員会審査日 令和3年6月22日
議決年月日 令和3年6月25日 議決結果 不採択
賛成多数
陳情03-23
  福島第一原発汚染水の海洋投棄を中止するよう求めることについての陳情

陳情3−23(写)
     福島第一原発汚染水の海洋投棄を中止するよう求めることについての陳情
 菅政権は、4月13日、福島原発で発生しているトリチウム等の放射能を含む汚染水について、海洋投棄することを決定しました。これは、「アルプス処理水について関係者の理解なしにはいかなる処分も行わない」というこれまでの政府の約束を反故にしたもので、福島の漁民をはじめとした国民の反対の声を無視したものです。
 汚染水の海洋投棄は、海という環境を汚染するだけでなく、福島の漁業者をはじめとした生業を破壊する実害や風評被害を生むものです。
 政府は、「トリチウムを取り除くことが出来ない」ことを理由に、海洋投棄は仕方ないとしています。
 しかし、マスコミ報道によれば、2014年から2016年にかけて政府が30億円の補助金を出し、ロシアの国営企業ロスアトムをはじめ7社にトリチウム除去の実用可能性の実証実験をさせ、その結果、ロスアトムが2016年、トリチウムの量を500分の1に減らせたと発表しています。また、近畿大が2018年6月、民間企業と連携し「トリチウムの分離・回収出来るフィルターを開発した」と発表。これらについて、前者は経産省の専門家会合が「実用化困難」とし、後者はさらなる研究・実用化に向けた政府系の補助金申請が通らなかったとしています。報道では、それらについて「新技術に対して国や東電が前向きではない」、「政府や東電の行動からは、開発を妨げようとしているという印象すら受けるのだが…」と記しています。
 これらのことは、政府の「海洋投棄ありき」の姿勢を示しています。
 また政府は、燃料デブリを取り出した際の保管場所を確傑するためにタンクを撤去しようとしています。しかし、デブリの取り出しは全くめどが立っていません。
 全漁連の抗議声明は、トリチウムの半減期が約12年であることをふまえ、さらなるタンクの増設による保管の継続や新たな処理・保管方法の検討など、あらゆる可能性について国の責任で継続的に検討・実施していくことを求めています。実際、東電は国会で、海洋投棄には30〜40年かかると答弁しています。政府は、この期間を有効に活用する立場に立っていません。
 つきましては、政府に対し、汚染水の海洋投棄を撤回し、何よりも海に流さないという立場から、国内外の科学的知見を集めて対応すべきとの意見書を提出していただくよう陳情致します。
  令和3年5月21日
台東区議会議長
    水 島 道 徳 殿