相続税の基礎控除引下げに反対する意見書
議員提出議案第12号
議決日:平成23年12月19日
議決結果:原案可決(全員賛成)
平成23年度の税制改正法案において、相続税の基礎控除額のうち、定額控除を5,000万円から3,000万円に、法定相続人控除を相続人一人あたり1,000万円から600万円にそれぞれ引き下げる提案がありました。
当該改正については、今年度の成立は見送られたところですが、今後も引き続き、同様の見直しが検討される見込みとなっています。
こうした改正が現実のものとなった場合、全国と比較して高い路線価に基づいて相続税の土地の評価がなされている本区においては、新たに相続税が課税されたり、あるいは高額となる区民が増えることは確実であり、納税義務を果たすために住み慣れた土地から離れざるをえない状況の発生も懸念されます。
また、厳しい経営環境にある中小零細の商店等の経営者にとって、居住用と事業用に兼用している資産に対し、本来の事業収益による資産とは関係のない土地の評価によって相続税が課されることは、次世代への事業継承を困難にする要因にもなりかねません。
このように、相続税の基礎控除が引き下げられた場合、区民生活等に多大な影響が生じることとなります。
よって、台東区議会は、区民の居住継続と中小商店等の円滑な事業継承のため、相続税の基礎控除引下げに強く反対します。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出いたします。
平成23年12月19 日
台東区議会議長 青 柳 雅 之
衆議院議長
参議院議長
内閣総理大臣
財務大臣 あて