選択的夫婦別姓制度に関する国会審議を求める意見書の提出を求めることについての陳情
受理日:令和元年11月26日
陳情01-35
付託委員会:企画総務委員会
付託日:令和元年11月26日
審査日:令和元年12月16日
議決日:令和元年12月19日
議決結果:採択(全員賛成)
陳情元−35(写)
選択的夫婦別姓制度に関する国会審議を求める意見書の提出を求めることについての陳情
陳情の趣旨
最高裁判所は2015年12月、夫婦同姓規定自体は合憲と判断しましたが、同時に選択的夫婦別姓制度について「合理性がないと断ずるものではない」と言及し、制度のあり方について「国会で論じられ、判断されるべき」と国会に委ねました。
それから3年。さらに夫婦の姓をめぐる環境は大きく変化しています。
平均初婚年齢は年々上がり、現在30歳前後。男女ともに生まれ持った氏名で信用・実績・資産を築いてから初婚を迎えるケースが多いため、改姓時に必要な事務手続きは確実に増えています。戸籍姓でのキャリア継続を望むゆえに事実婚を選ぶ夫婦も少なくありません。また少子化により一人っ子同士のカップルが増えたことで、「改姓しなくていいなら結婚したい」という声も聞かれます。さらに人生100年時代、子連れ再婚や高齢になってからの結婚・再婚も増加傾向にあります。
選択的夫婦別姓制度の導入は、「家族で同じ姓の方が一体感が深まる」と考えるカップルが引き続き夫婦同姓で結婚できる一方で、必要なカップルは夫婦別姓を選べるようにするものです。これは男女が改姓による不利益を案ずることなく結婚・出産し、老後も法的な家族として支え合える社会につながります。少子化対策の一助ともなるでしょう。
また法的根拠のない「旧姓併記」がこれ以上広がることによる社会の混乱、例えば災害時の本人確認など2つの「姓」を使い分けることによる混乱や、事実婚増加による婚姻制度の形骸化も防ぐこともできます。さらに法的根拠のある生まれ持った氏名でキャリア継続できることから、「女性活躍」の推進にも寄与すると考えます。
以上の観点から、男女がともに活躍できる社会実現のためにも、台東区議会から国および政府に対し、1996年答申に沿って、選択的夫婦別姓制度に関する国会審議を求める意見書を提出いただきますよう要望します。
令和元年11月8日
台東区議会議長
石 塚 猛 殿