原発の再稼働を許さない意見書の提出を求めることについての陳情
受理日:平成26年2月3日
陳情26-3
付託委員会:企画総務委員会
付託日:平成26年2月7日
審査日:平成27年2月13日
議決結果:審議未了
陳情26−3(写)
原発の再稼働を許さない意見書の提出を求めることについての陳情
昨年7月、福島原発で放射線に汚染された地下水の海への流出が表面化し、その深刻な実態が国民に大きな衝撃を与えました。これに対し安倍首相がIOC総会で行った「(汚染水は)完全にコントロールされている」というプレゼンテーションは、世界中から大きなひんしゅくを買いました。福島県民が15万人も避難生活を続けている現実を放置し、除染や賠償が遅々として進まないのは、自らの責任を放棄し、経済的な理由を最優先している東電と政府に大きな問題があります。2011年12月に民主党の野田政権のもとで行った「収束宣言」は撤回されるべきです。
再稼働された大飯原発が点検のため昨年9月に停止され、日本の原発は一基も稼働していません。一時盛んだった「電力不足」の声は、国民・企業の努力で聞かれなくなりました。しかし、新たな活断層や津波の想定に対する原発の安全性への疑問が大きくなっているもとで、原発再稼働の申請が原子力規制委員会に提出され、審査が急ピッチで進められています。再稼働の旗振り役は、安倍首相です。原発推進政策をすすめ「安全神話」をふりまいてきた自民党が政権に復帰し、首相秘書官や経済財政諮問会議の民間議員に「原子力立国計画」をまとめた官僚や原発大手の東芝社長、東電社外取締役を充てるなど、原発再稼働へ露骨に動いています。
更に、エネルギー基本計画を改悪し、原子力を基幹エネルギーとして位置付け原発再稼働に加え新設すらしようとしています。ドイツでは福島事故後に原発8基を止めた後、22年までに9基を廃炉にする方針です。フランスでも58基の原発中20基以上を25年までに閉鎖する計画です。
安倍首相が今すぐにやるべきことは、汚染水対策に全力を挙げると共に、震災復興と被災者支援、放射線対策と福島原発事故の完全な収束であり、原発の再稼働・新設や輸出ではありません。
毎週金曜日の首相官邸前での抗議行動は、内閣が代わっても続けられており、国民世論は、引き続き原発ゼロを強く求めています。
ついては、国民が安心して暮らすことができ、子育てができるように、貴区議会において安倍内閣の原発再稼働をやめさせるため、意見書を提出していただくよう陳情いたします。
平成26年2月3日
台東区議会議長
和 泉 浩 司 殿