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陳情 審査結果一覧

詳細情報

件名

療養病床の廃止・削減計画の中止と、介護保険事業等の充実等を求めることについての陳情

受理年月日

受理日:平成18年11月24日

受理番号

陳情18-24 

付託委員会

付託委員会:保健福祉
付託日:平成18年11月24日
審査日:平成19年2月14日
審査結果:継続審査

本会議議決結果


議決結果:審議未了

内容

陳情18−24

療養病床の廃止・削減計画の中止と、介護保険事業等の充実等を求めることについての陳情

陳情事項
1、療養病床の廃止・削減計画を中止するよう求める意見書を政府に提出すること。
2、介護保険事業計画を見直し、介護保険事業を充実させるよう求める意見書を都に提出すること。
3、地域住民が安心して暮らせるように、医療、介護、福祉制度や施設等の基盤を充実すること。
陳情趣旨
 本年6月の通常国会において「医療制度改革関連法」が成立しました。これにより、今後6年間で現在38万床ある療養病床のうち23万床(6割)が削減されることになりました。これを東京都にあてはめると、現在21,700床ある療養病床のうち、7,720床の介護療養病床は全廃。14,000床の医療療養病床は5,300床削減され、8,700床程度になります。
 東京都福祉保健局の「医療圏別療養病床状況」「指定介護療養型施設一覧」によると、台東区では、現在338床ある療養病床のうち、72床の介護療養病床は全廃され、266床の医療療養病床は131床削減。残りは僅か135床程度になります<平成18年7月1日現在>から試算。
 また、今年10月から医療療養病床に入院する70歳以上の患者のうち、「医療の必要度が低い」とみなされる患者の食費・居住費が保険給付から外されることになりました。これにより大幅な負担増を強いられて、やむなく退院する患者が多数出てくると予想されます。更に、7月1日から病床削減計画を先取する形で、療養病床の入院基本料が削減されました。特に、「意識障害がある」「経管栄養(経鼻・胃ろう等)を行っている」「頻回な嘔吐や発熱がある」など、厚労省の基準で「医療の必要度が低い」とされる患者は、現在、療養病床の5割を占めますが、これらの患者の入院基本料が大幅に引き下げられました。このため、北海道の根室市では療養病床がある病院が閉鎖になり、釧路・札幌・東京などに患者が移送されるなど、安心して入院していた高齢者が、政府の計画が変わったため、ある日突然、病院のベッドから追い出される事態が生じています。
 一方で、退院患者の受け入れ先であるはずの療養病床、老人保健施設、特別養護老人ホームの3施設では待機者が多く、入院(入所)までには数ヶ月から数年掛かると言われています。特に特別養護老人ホームの待機者は全国で38万人、東京都では4万人と報告されています。(平成18年3月厚労省)
 在宅においても、独居または日中独居、老老介護または家族も病弱であるなど、退院後に患者が安心して療養できる環境が整わない場合が少なくありません。
 このまま行けば、「どこにも行き場のない患者」が各地域で溢れることは明らかです。こうした中で、住民の身近にあって地域医療や介護に重要な役割を担っている中小病院や有床診療所の入院機能をより充実・拡大させることが求められています。
 つきましては、住民がいつでも、どこでも安心して、医療や介護を受けられるようにするために、療養病床の削減計画を中止するよう求める意見書を政府に提出することを陳情致します。
                                 以 上

  平成18年11月21日

 台東区議会議長
     高 柳 良 夫 殿

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