台東区議会トップ

陳情 審査結果一覧

詳細情報

件名

根岸5丁目のマンション、仮称・ライオンズガーデン根岸建設計画に対して、防災街づくりの観点から撤回などを求めることについての陳情

受理年月日

受理日:平成17年11月25日

受理番号

陳情17-34 

付託委員会

付託委員会:産業建設
付託日:平成17年11月25日
審査日:平成17年12月7日
審査結果:不採択(賛成多数)

本会議議決結果

議決日:平成17年12月15日
議決結果:不採択(賛成多数)

内容

陳情17−34(写)

  根岸5丁目のマンション、仮称・ライオンズガーデン根岸建設計画に対して、防災街づくりの観点から撤回などを求めることについての陳情

陳情の項目
1.防災に強い街づくりを進める立場から、根岸5丁目のマンション、仮称・ライオンズガーデン根岸建設計画の撤回を建築主に求めること。
2.根岸5丁目地域の消防車の入らない道路に対して、防災に強い街づくりを進めるために具体的な対策を直ちに講じること。
3.根岸5丁目に災害避難場所と防災公園を確保すること。
陳情の趣旨
 私たちは、台東区根岸5丁目に居住する住民です。この台東区根岸5丁目の木造密集地域は、高齢者が多く、また住宅も老朽化が進んでいます。根岸5丁目の人口密度は台東区の108町丁目中18番目に高いところです。根岸5丁目には現在建築中のマンションが数棟あり、完成すれば人口の密集度はさらに高まり、災害による危険性はいっそう強まります。しかし、根岸5丁目には一時集合場所となる公園、広場は台東区防災地図ではひとつもありません。道路の道幅は狭くて、台東区の密集住宅市街地整備促進事業による街づくり計画では、消防自動車や救急車が入れるよう、防災区画道路づくりの早急かつ優先的な整備が必要な地域に指定されています。
 このように根岸5丁目は従前から防災上、非常に大きな不安を覚える地域であります。しかしながらこの地域は、敷地を囲う高い塀も少なく、緑あふれる生活空間としての路地が多く、人の触れ合いが豊かに行われるという、昔ながらの良さが数多く残っているところでもあります。私たちは、文人・墨客ゆかりの地であり、古くから歴史に恵まれたこの地域を誇りにも思っています。
 ところが、9月12日、株式会社大京が、根岸5丁目92、93、95番地、3,500.93uの土地に、10階建て、戸数112戸のマンション建設を計画していることが明らかになりました。
 根岸5丁目93番地と95番地の間には、国有地だった水路の跡地がありました。周辺住民は区道に連なる水路跡地を自由に通行しておりましたが、平成に入った頃、この水路跡地の入り口は高い塀でふさがれて、通行できなくなりました。私たちは、今年8月、防災に強い街づくりという観点から、区道に連なるこの国有地を台東区に買い取っていただきたいと、632筆の署名を添えて、台東区長と財務省に要望しました。しかし、今年4月すでに台東区は、水路跡地を区としては必要ないという判断をしていたため、ここは財務省の普通財産になり、結果としてマンション建設が可能になりました。
 マンション建設が計画されている敷地は、東西が隣家と接し、南側は幅4mに達しない一方通行の通学路に指定されている道路であり、最も狭いところは道幅が2.7mしかありません。消防車は入ることができず、ここに巨大マンションが建設されれば、大災害時には大惨事をもたらす危険性が高いことは明らかです
 このマンションの北側に予定されている駐車場入り口からマンションのエントランスまでは64mもあります。その奥に住居が広がる巾着状の敷地になっています。消防車は入り口のすぐそばまでしか入ることができませんし、防災上、一目で危険とわかる敷地の形をしています。
 駐車場入り口は荒川区との区界の道路に接しています。この道路は旧音無川の暗渠で、くねくねと曲がりくねって見通しも悪く、交通量も多いところです。周辺には駐車場も多くあり、この道路に面してマンションの駐車場が建設されれば、災害時には大渋滞となることは明らかです。
 最近、大きな地震が頻発しており、近い将来東京が直撃されるという不安は、単なる杞憂ではないことは明らかです。住民の生命・財産を守るためにも、災害が起きたときの被害を最小限にとどめるためにも、防災に強い街づくりをこの根岸5丁目に実現していただくようお願いする次第です。
 
  平成17年11月22日

 台東区議会議長
     実 川 利 隆 殿

メニュー