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陳情 審査結果一覧

詳細情報

件名

治安維持法犠牲者国家賠償法の制定を支持し政府に対し意見書の提出を求めることについての陳情

受理年月日

受理日:平成16年6月7日

受理番号

陳情16-8 

付託委員会

付託委員会:企画総務
付託日:平成16年6月7日
審査日:平成16年6月7日
審査結果:不採択(賛成多数)

本会議議決結果

議決日:平成16年6月25日
議決結果:不採択(賛成多数)

内容

陳情16−8(写)

  治安維持法犠牲者国家賠償法の制定を支持し政府に対し意見書の提出を求めることについての陳情

主 文
 治安維持法犠牲者国家賠償法(仮称)の制定を支持し、次の2項を内容とする意見書を政府に提出してくださいますよう陳情いたします。
1. 治安維持法犠牲者に謝罪の意を表すること。
2. 国は治安維持法犠牲者に対し賠償をすること。

趣 旨
 治安維持法犠牲者は、平和を求め戦争に反対し、主権在民・民主主義を唱えたことを以って、国体を変革する重罪人として官憲に厳しく取り締まられました。
 治安維持法によって逮捕された者数十万人、虐殺された者80人以上、拷問・虐待・病気などで獄死した者1,617人、送検された者7万5,681人、実刑を受けた者5,162人にのぼっています。
 治安維持法犠牲者の生存者は極少人数となり、ご高齢になっておられます。
 1945年、日本はポツダム宣言を受諾し敗戦しました。そのことにより、治安維持法は人道と民主主義に反する悪法として廃止され、同法によって処罰された人々は「将来に向かってその刑の言渡しを受けざりしものと看なす」と確定し無罪となりました。この時点で謝罪と賠償がなされるべきでした。
 ドイツでは、1953年からナチズムの犠牲者に謝罪と賠償を行ない「戦争犯罪及び人道に反する罪に対する時効不適用に関する条約」に基づいて今日もナチスの戦犯を追及しています。
 イタリアでもファッショ体制化で投獄された政治犯犠牲者に1955年に国家賠償法を制定し終身年金を支給しています。
 アメリカ、カナダでは、戦争中の日系人の強制収容に対して謝罪と賠償が行われています。
 韓国でも日本の植民地時代の治安維持法犠牲者を愛国者として表彰し年金を支給しています。
 しかし、日本では治安維持法犠牲者に対して、今日まで何の謝罪も賠償もしていません。
 1993年10月の日弁連人権擁護大会では、「治安維持法犠牲者は日本軍国主義に抵抗し、戦争に反対した者として、その行為は高く評価されなければならない、それが国家賠償責任を生じさせるものであることからして、他の戦争被害に先んじて補償がなされなければならない」と述べています。
 以上の趣旨をご賢察され、二十一世紀を戦争の無い平和の世紀にするため憲法第17条の規定に則って法を制定し、国が一日も早く犠牲者への謝罪と賠償を行うよう、地方自治法第99条の規定により、政府に対して意見書を提出してくださいますよう陳情いたします。

  平成16年2月18日

 台東区議会議長 堀 江 達 也 殿

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