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陳情26-39 台東区内の旧町名の保全・利活用に関することについての陳情

受理年月日 平成26年11月17日 受理番号 陳情26-39
委員会付託日 平成26年11月25日 付託委員会 区民文教委員会
委員会審査日 平成27年2月13日
議決年月日 平成27年2月20日 議決結果 取り下げ許可
全員賛成
陳情26-39
  台東区内の旧町名の保全・利活用に関することについての陳情

陳情26−39(写)
       台東区内の旧町名の保全・利活用に関することについての陳情
 近年、地域の旧町名を歴史的資源として捉え、これを活用する動きが全国的に見られます。千代田区の三崎町・猿楽町等における「神田」冠省の復活は広く報道されるところでしたが、他にも金沢市における住居表示以前の町名の復活など、現住居表示前の町名が、街の重要な由緒を示すものとして再度注目を浴び、重要視されるに至っております。これには、住居表示の主たる推進目的となった郵便配達の便宜等をめぐる環境が一変しているという事情もあります。
 本区において町名の状況を鑑みると、住居表示に関する法律(昭和37年5月10日法律第119号)施行後、かなり早期の段階で住居表示の実施を行っております。その後の全国における新規住居表示設置作業においては、旧町名を上手く活用する例も多く現れましたが、台東区はこれを見ることのないまま早急な新町名設置作業によって、多くの歴史的町名を失う状況に至っております。
 実のところ、現行の「台東区長期総合計画(後期計画改定版)」において、旧町名の活用はすでに項目として挙げられており、その事業内容として、「旧町名の活用:旧町名が持つ歴史や文化を、まちづくりや観光の資源として活用します。また、町会などの民間団体による旧町名の特色を活かした事業等を支援します」と明記されております。また、平成15年から17年度にかけて「旧町名活用調査委員会」によって取りまとめられた「旧町名の活用に関する調査報告書」などの調査・検討の蓄積があり、実際にも旧町名由来板の設置事業などが行われております。とはいえ、長期総合計画に示されているような、資源としての旧町名の積極的活用が十二分に実現されている状況には未だ至っていないのが現状だと思われます。
こうした従来の諸状況に照らし合わせるならば、地域の旧町名を歴史的資源として活用する方策が、ここで改めて検討されてしかるべきものと考えます。例えば、
 1 町会名・学校名(旧称)などとして用いられているもの
 2 駅名・停留所名・交差点名として親しまれているもの
 3 あるいは、各種の文学作品、映画・演劇等に頻出するもの
等を、まちづくりの一大資源として改めて再認識し、まずは手始めに、
  (1)現行住居表示(町丁目・番地の表示)と並置する「旧町名表示」(文京区の実際例)
  (2)当区内でも一部で実施されている、電柱に記す住居表示と旧町名表示の併記
等の措置によって地域における旧町名への注目度を上げる、その上で、より本格的な旧町名の利活用を模索・推進する、といった手順が一例として考えられます。
台東区においては、改めて旧町名を広義の無形の文化財として尊重し、これを保全・活用する諸施策をもって、事業として広く展開させることを強く望むところです。まずは、これらの施策について新たに検討すべく、歴史・文学・都市計画・文化財科学等の複合領域からなる専門的な検討会および担当事務局・調査部署の設置を要望するところです。
*「3.文化が息づく豊かな生活の創出/小柱:(1)文化の継承と発展/施策:1.文化の検証と保存、活用/事業名:旧町名の活用」
                                       以上
 平成26年11月17日

台東区議会議長
和 泉 浩 司 殿