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陳情23-12 台東区内に残る関東大震災復興遺産である復興小学校校舎の保全についての陳情

受理年月日 平成23年5月26日 受理番号 陳情23-12
委員会付託日 平成23年6月9日 付託委員会 文化・観光特別委員会
委員会審査日 平成23年12月7日
議決年月日 平成24年3月21日 議決結果 取り下げ許可
全員賛成
陳情23-12
  台東区内に残る関東大震災復興遺産である復興小学校校舎の保全についての陳情

陳情23−12(写)
   台東区内に残る関東大震災復興遺産である復興小学校校舎の保全についての陳情
 過日、旧福井中学校(旧小学)校舎が、開発のため解体との運びになっておりますが、1923年の関東大震災からの復興事業(以下、帝都復興事業)による小学校校舎群は、小公園と併置してコミュニティの構成に配慮するなど画期的なコンセプトと、モダンと周辺環境との折り合いをつけつつ、不燃の堅牢な鉄筋コンクリート造として建てられ、その評価は現時点において、国指定重要文化財級との評価もなされております。
 復興事業完了時までに117の小学校舎が建設されましたが、現在では残存は1割程度に過ぎず、その中の相当数を中央区と台東区で保有しています。
具体的には、黒門小学校・旧下谷小学校・東浅草(旧待乳山)小学校※・旧柳北小学校※・旧小島小学校(現・小島アートプラザ)※及び、関東大震災における焼失地に隣接し同時期に建設された旧坂本(旧入谷)小学校の6校舎(※は小公園を併設)で、これらは爾後、欠けることなく、現建物の利活用を図るとともに、保全を忽せにすることのないようにお願いいたします。
 現在、復興校舎の保全・活用の動きは顕著で、復興事業内の九段(千代田)、中央(旧鉄砲州)旧京華・旧十思・泰明・常磐・明生・阪本・城東(中央)、旧元町(文京)の各小学校、復興事業と時期を同じくする改築による早稲田・四谷第四・四谷第五(新宿)・高輪台・広尾(港)、誠之・明化(文京)の各小学校などは、現役の小学校ないし公共施設として利活用されています。一方、一部では、明石小学校のように状態のよい事例を建築学会等の要請にもかかわらず強行に建替事業スキームに繰り込むなどの事例も見られます。
 世界各地の独特の集落や、災害・戦争関係の事績を顕彰することが少なくない世界遺産においても、ベルリンの集合団地群のように、1920−1930年代の建築が「一連のもの」として世界遺産指定の対象となったことがあり、帝都復興事業関連の建築群、就中、復興小学校舎群(や橋梁群。但し橋梁に関しては道路管理者の別に関係があり今回はこれを省く)はその代表であり、可能であれば他区のそれと併せ「一連のもの」として、少なくとも台東区内においては前期のごとく、爾後滅失させることなく、地域の歴史的資源として活用させることを切に希望し、然るべき維持管理がなされることを切望します。
                                      (以上)
  平成23年5月26日

 台東区議会議長
   青 柳 雅 之 殿